大切に住まわれてきた家に、 新たな価値を加え、守り継いでいく…

明治の初めに建てられた立派なお屋敷を親戚や子ども・孫たちが気軽に集えるセカンドハウスとしてリフォーム。祖父さまの時代から大切に住まわれてきた、建物の赴きや佇まいを大事にしつつ、新たな価値を加え、守り継いでいく…。
これからの住まいづくりの一つの理想と言えそうです。
施主 Y様

(右) 施主 Y様ご夫妻
(中央) 工務店様 株式会社山弘 リフォーム事業部 富井 寿さん
(左) 当社担当 本社営業 空間アドバイザー 辻 貴章


兵庫県の南西に位置する龍野城の城下町、たつの市。
武家屋敷や白壁の土蔵が今なお残っているため、「播磨の小京都」と呼ばれています。
そんな古い街並みにしっくり馴染むY様のご自宅はY様のお祖父様が明治時代に建てられた町家をリフォームしたもの。
神戸市内に住まわれるご自宅とは別に、季節の祝い事や法事など、ご親戚、お子様や孫達が集うセカンドハウスとして新しく生まれ変わりました。

明治時代からの古い歴史と相まって 豊かな詩情をたたえる町家を改装

…Y様は現在、神戸市内にお住まいで、こちらのお家はいわゆるセカンドハウスという位置づけだとか。約150坪もの土地に建つ、大きな町屋を贅沢に使ってリフォームされたそうですね。

ご主人
祖父、父と代々暮らしてきた家なんですよ。醤油の町として知られる龍野町で、私の祖父は麹作りを家業として営んでいました。この家は明治初期、今から100年以上前に建てられたと聞いています。間口五間で、通り庭や土間、蔵、釜戸ほか、3室を2列に配する典型的な町屋の間取りで、幼いころは近所に住んでいましたので、祖父母の家に時々遊びに行きましたし、小学校のときに疎開で、また大学生のときも1年ほど暮らしていた思い出深い家なんです。ただ私たち夫婦は神戸市内に家を建てましたので、父母亡きあと、住む人がおらず、あちこち傷みも出てきていたんです。いつまでも放っておくわけにもいかず、気がかりの種ということもあり、思い切って法事などで親戚一同が集まる場として、リフォームすることにしました。
奥様
義父は庭いじりが好きだったこともあり、庭もとても広いですしね。家庭菜園など、神戸市内とは違う田舎暮らしを楽しみながら、生活の基盤はこれまで住んだ土地で続けていくという、両方を生かしたライフスタイルを実現しました。

…旧い町屋が並ぶ城下町、たつのの雰囲気にしっくり馴染んだ佇まいですね。富井さまはその点もかなり意識されたのでしょうか。

富井様
たつの市では建築協定条例が制定されていますので、街に寄与できる住まいの在り方を提案させていただきました。私たちが作っているのは作品ではなく、暮らしの場としての民家です。ですから奇を狙ったデザインではなく、スタンダードに、シンプルに、それでいてご家族の思いがつまった家づくりを基本としています。

皆が集う吹抜けリビングルームを モダンな和照明が暖かく包み込む

…玄関に入ると坪庭が訪れた人をお出迎え、土間を活かした玄関から入ると立派な箱階段が二階へと続いている。
「まるで観光地の旅館のよう!」と思わせるようなステキな空間ですが、見た目だけでなく、実際の使い勝手も良さそうです。

天井や梁は既存のものを再利用。慣れ親しんだものが醸し出す雰囲気は新築にはない魅力のポイントのひとつ

富井様
今、Y様からお話があったように、"ご親戚やお子さん・お孫さんが来て楽しめる家"を核にリフォームプランをたてています。田の字型に部屋が連なる元々の間取りでは真ん中にあった階段を玄関へ移動させ、家の中央に皆さんが集うリビングルームを作りました。二階まで吹き抜けにして開放感をだし、天井を上げて出てきた梁は塗装して空間のアクセントにしています。フジワラさんにご提案いただいた照明がこの空間にマッチしていますよね。
イサムノグチの天井から吊り下げて使用するタイプの「AKARI」です。シェードの中に真張りを入れてランプソケットをセットするだけで使用できる「AKARI」は、LED電球でも使用できますが、Y様にはあえて蛍光灯をご提案させていただきました。お家、そしてお部屋の雰囲気には直接的な光を出すLED電球よりも、暖かい光色と光の広がりを実現できる蛍光灯の方が合っていると考えたからです。イサムノグチの「AKARI」は提灯の大きさやコードや長さの異なる種類が豊富に揃っていますので、お部屋に合うサイズや長さをY様や富井様と話し合いながら決めました。
奥様
最初、随分大きなものだなぁと思いましたが、実際に設置してみるとちょうどいいサイズでとても気に入っています。二階から見ると、また赴きが異なり、障子紙を通した電灯がとても暖かいあかりを醸し出しています。
ご主人
親父の弟が彫塑の作家でしてね。鳳凰や仏像など、叔父の作品をはじめ、私たちが“100年時計”と呼んでいる壁のふるこ時計などを飾りながら、お気に入りの空間を作り上げています。
富井様
ご主人が一番こだわっておられたリビングを気に入っていただいて嬉しく思います。リフォームの醍醐味ともいうべき、建物の赴きや佇まいを大事にしつつ、ご自身に使い勝手のいい、過ごしやすいおうちにすることを一番に心がけました。

地域産木材の活用で 豊かな地域社会にも貢献

キッチンとダイニングの中心に下がる照明は、かつて使っていた照明を。アンティークの手作り風なスタイルが空間に彩りを添える

…広い庭に面した大きな窓からはたっぷりと日差しが入ってきます。
暖かくなると風の流れも気持ちいいのではないでしょうか。

奥様
私が一番長く過ごすキッチンとダイニングは庭に面した一番明るい場所へもってきていただいたんです。四季の移り変わりを愛でながら、調理したり、食事したり…。都会暮らしではなかなか出来ない時間ですよね。
調理される台所は十分な明るさを考慮しつつLEDの照明をつけています。食事をされるダイニングには本来は料理を引き立たせる白熱灯をよく使うのですが、時代の流れやコスト的なことを考えてLED電球を提案させていただきました。複数のLED電球は、梁を活かしたレール上の好きな場所に取付けができるようになっています。明るさの感じ方には、個人差や年齢差がありますので、ご家族の年齢や、生活スタイルに合わせて、照明をフレキシブルに変えられるという利点もあります。またお庭に面しているお部屋ですし、窓を開けて自然の風を楽しまれる際にも、LED電球ならば虫がつきにくく、お手入れが楽なんですよ。
ご主人
私たちや子どもたち、孫たちがここにきたとき、ホッとできる自然を楽しむための工夫がそこそこにあります。この床材も地元・宍粟市の杉なんですよね。天然無垢の木のいい香りに心が癒されます。
富井様
地産地消と天然素材にこだわった家づくりが弊社のコンセプトのひとつでもあります。住宅を長持ちさせるには、その土地の気候風土で育った木材を使うことが良いと言われていますので、弊社では地元の木材を得るために、"協同組合しそうの森の木"も運営しているんですよ。宍粟の木を活用した床材を使用することで、新しい木を植えて育て、森や山を豊かにしたいと。また海外から安い木材を運んでくるよりも、地元の森林で伐採された木材を使ったほうが,輸送に必要なエネルギーが少なくてすみます。そのようなことで省エネルギーや排気ガス等の排出抑制に貢献できればと考えています。
ご主人
山弘さんは住む人の希望はもちろん、地域、地球環境への貢献などもしっかり考慮されている素晴らしい会社だと思います。日本家屋ならではの建築要素を上手に取り入れられ、心地よい人と風の流れをつくっていただけました。またフジワラさんにも家の雰囲気をこわさず、絶妙にマッチした照明をご提案いただいてとてもよかったです。プランニングボードをわざわざ作っていただいたので、出来上がりを想像しやすく、助かりました。
奥様
お二人の力があったからステキな家が完成したと思います。代々守り続けてきたこの家の持つ可能性を最大限に生かし、地域や環境とのつながりを新たに創っていきたいと思います。

訪れた人に感動を与える坪庭のある玄関

木製の箱を段々に積み上げた重厚な箱階段。側面は引き出しとなっており、箪笥(たんす)としても利用できる


Y様邸 PLANNING POINT

●街並みにしっくり馴染む外観を考慮 ●旧き良き梁や天井を活かした空間づくり ●使用目的・雰囲気に合わせた照明・電球のセレクト

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